第10回 西森組日本支部
2016年10月2日(日曜日)
日本支部設立 5周年記念講演
平成28年10月2日(日)
Open 9:00 am
Start 9:30 am
End 4:00 pm
歯科病院ではなく、1号館へお越し下さい。
オンラインでの参加募集は、終了いたしました。
参加を希望される方は、直接会場へお越し下さい。
West Wood Dental Study Club 日本支部発足5周年記念講演会
大会長 大山 哲生
(日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅱ講座 診療准教授)
ロサンゼルス日本人留学生 歯学勉強会「西森組」日本支部発足5周年記念講演会を2017年10月2日(日)に、日本大学歯学部1号館大講堂(東京都)で開催いたします。
我々「西森組」はロサンゼルス在住の留学生歯科医師を中心に、現地での情報交換の場として定期的に勉強会をおこなっている団体で、2009年にロサンゼルスで発足しました。会員は実際にロサンゼルスに留学経験のある歯科医師または歯科関係者のみで組織され、ロサンゼルス本部、及び日本支部での過去7年間の定期的な勉強会として活動実績があます。(詳細な内容はホームページをご参照下さい https://wwdsc.net/)
今回の講演会は西森組日本支部発足5周年を記念し、過去の会員向け講演会から非会員を対象とした開かれた会として、これまで以上に学際的な講演会にすることを目指しています。
その一方で、今回は若手の歯科医師をメインの聴講者として考えており、専門外や歯科医師として経験の浅い先生方にも「分かりやすいレクチャー」になるよう考えています。演者は、国内・海外で講演をしている先生も含まれており、留学に興味ある人、留学経験者の話を聞きたい人が、リーズナブルな費用で気軽に参加できる、貴重なセミナーであると自負しております。
講演(全て日本語での講演です)
当日のスケジュール
9:30 |
開会の挨拶 |
9:40 | 多保 学 |
10:10 | 中野 忠彦 |
10:40~11:40 | 北郷 明成 |
11:40 |
質疑応答 |
12:00 | ランチ |
13:00~ | 清水 雄一郎 |
13:30 | 小野 康寛 |
14:00 | 安藤 彰啓 |
14:30 | 閔 成弘 |
15:30 |
質疑応答 |
16:00 |
終了 |
特別講演: 閔 成弘
Department of Periodontology, University of Southern California
米国ボード歯周病専門医
演題:
“What we know and what we don’t know yet”
-Strategies in Treatment of Recession: Tooth v.s. Implant
概要:
現在、歯肉退縮に対するペリオドンタルプラスティックサージェリーに関する講演が多数行われ、歯周病学分野では軟組織移植術というトピックは旬で海外からも多数のドクター達が来日し独自のテクニックを紹介している。しかし、我々は彼らの術式だけを見て学び患者に応用することはできているであろうか?
歯肉退縮は過半数以上の患者に存在し、知覚過敏やプラークコントロール不良による歯周炎を伴うことや、また審美的不満や予後不良歯に発展させるリスクがある。これらは複数の要因が重なり歯肉退縮が発症した結果起こる場合があり、 正しい治療法を選択するためには歯肉退縮について熟知することが最優先される。適切な治療を選択するためには病気の主な原因そして副因子を見つけ、正しい診断を行い適切な治療計画立案が可能となる。
実際の症例を通し、 decision making process を説明し、ペリオドンタルプラスティックサージェリーテクニック選択、保存修復、補綴、矯正処置等の必要性を説明する。また、天然歯とインプラント周囲に対する歯肉退縮、原因、術式、歯肉退縮予防や再発防止に対しても、生物学的観点から説明する。
以下の項目を中心に講演する予定。
- 生物学的観点から観る歯周組織解剖学
- 歯肉退縮を誘発する因子と引き起こすメカニズム
- 天然歯、インプラント周囲歯肉退縮処置法の意図とテクニック: Literature review & technique introduction, VISTA etc…
- Treatment planning
招待講演: 北郷 明成
Adjunct Assistant Professor/Research Director
Regenerative Bioengineering & Repair (REBAR) Lab.
Division of Plastic and Reconstructive Surgery, Department of Surgery
David Geffen School of Medicine at UCLA
演題:
「
概要:
一般講演: 安藤 彰啓
USC: Center for Orofacial Pain & Oral Medicine
演題:
“No Pain, No Gain”
概要:
海外で学ぶ方法はいくらでもあります。「留学」だけが目的であるならば、パスポートさえ取れれば、誰でもできます。残念な事に、日本の歯科大学と提携している海外の大学に「研究」という形で行く事も留学、単身で渡米してアメリカの歯科大学に「レジデント」として入局するのも留学、「研究者」としてアメリカの大学に所属をしていたとしても、日本では「留学」と一言で表現されてしまいがちです。しかし、本質的にも、難易度的にも、これらの「いわゆる留学」はそれぞれ大きく異なります。
本講演ではそれぞれの「留学」の特徴や方法を、私の実体験と個人的意見を交えながら解説をするとともに、私の専門分野である ”Orofacial Pain & Oral Medicine” の特徴や魅力を伝えたいと思います。
一般講演: 小野 康寛
USC: Center for Orofacial Pain & Oral Medicine
演題:
“How do you see Sleep Bruxism in clinical practice ?”
〜歯ぎしりって何者?〜
概要:
皆さんは日常臨床において “歯ぎしり” をどのように捉え、力のコントロールを行っていますか?睡眠時ブラキシズムとは、睡眠中に行われる歯ぎしりとくいしばりの総称で、覚醒時の最大咬合力を超える程大きな力を伴うものや、数分間にも持続するものがある。その影響は顎口腔系に破壊的に作用する可能性があり、特に補綴臨床においては、歯の咬耗、ポーセレンの破折、歯根破折、インプラント脱落など、ブラキシズム関連のトラブルには枚挙にいとまがない。高度な知識と技術を駆使して渾身の治療を行っても、ブラキシズムの評価を誤ると不幸な結果を招くことになる。
これまで、齲歯や歯周病については多くの知見が積み重ねられてきた。また、近年のCAD-CAMを初めとするデジタル技術の導入、インプラント治療の進化は補綴治療の質や予知性を飛躍的に向上した。
一方で、顎口腔系に生じる “力” について、つまり、臨床において “顎口腔系に生じる力をどう読み、それに対してどのように対応すべきか” という問題については未だ明確な答えは得られていない。また、睡眠時ブラキシズムの科学的な解明が進むにつれ、私たち歯科医師の予測と異なる実態も明らかにされてきた。これらの情報を整理し睡眠医学を基盤とした正しい知識を得ないまま場当たり的に睡眠時ブラキシズムへの対応を行ってもその運用にはおのずから限界がある。
今回は限られた時間の中で、睡眠生理学的ならびにバイオメカニカルな側面から睡眠時ブラキシズムをどのように捉えるべきか概説し、日常臨床において応用可能な睡眠時ブラキシズム診断アルゴリズムを紹介したい。
一般講演: 清水 雄一郎
UCLA: AEGD, Restorative Dentistry
演題:
“Gold Inlay and Its Use in Modern Dentistry”
今日の歯学におけるゴールドインレーの活用法
概要:
人生において“自分の運命が変わった”と実感する瞬間を経験したことがありますか?
接着修復、審美修復の発達した現在においても、正しく装着されたゴールドより優れた素材を示した論文は発表されていません。
「ゴールドは長持ちする良い治療のようだ」「自分の歯を治すならゴールドだよね」そのような認識の先生は多いように感じます。しかし、卒業直後の先生方と話すと、学生時代にゴールド修復をほとんど習わなかったという話を耳にします。
そのような背景から、正しいゴールド治療とは何か、と問われたときに、はっきりと答えられる先生が減ってきているように感じています。かく言う私自身も、アメリカ留学の当初の目的は、歯周病・インプラント治療を身につける、ということでした。
しかし、その出会いは、突然にやってきました。
「このゴールドインレーは、マージン部分からの二次う蝕によって10年で失敗してしまった。なぜだと思う?」
セラミックならば10年持てば成功でしょう。まして、コンポジットレジンならば大成功です。しかし、ゴールドは10年で再治療となれば失敗と評価されます。
北米のゴールド修復の権威、リチャード・タッカー先生が開発した、世界で最も長持ちするゴールド修復法「タッカーテクニック」。
術後40年の生存率94.1%というデータが示す、究極の保存修復治療をご紹介します。
以下の項目を中心に講演する予定
- UCLA, Restorative Dentistry Program の紹介
- ゴールドを用いた虫歯治療との出会い
- タッカー先生の開発したゴールド治療テクニックの紹介
一般講演: 多保 学
Loma Linda: Implant Dentistry Fellowship Program
演題:
「骨移植術を再考する」
概要:
インプラント治療は欠損補綴の選択肢として普及していますが、専門医制度がそれほど確立されていない日本の歯科臨床では一般臨床医がインプラント治療を行っています。しかし正しい知識を持たずにインプラント治療を行うことは非常に危険であり、Evidenceに基づいた治療法を選択するべきだと考えています。
近年、骨のある所にインプラン埋入を行う外科主導型インプラント治療から、理想的な最終補綴物の位置を術前に診断し、必要であれば硬・軟組織の造成を行いインプラントを埋入し補綴治療を行う『補綴主導型インプラント治療』の概念が普及してきました。補綴主導型インプラント治療を行う上で骨造成術は欠かす事のできないオプションの1つです。現在では骨造成術を行う上でさまざまなマテリアルが各社から販売され、それに伴ったEvidenceも多く発表されています。
今回は骨造成術の中でも水平的骨造成における基本的な概念、マテリアルの種類、術式、骨造成後の付着歯肉の扱いについて説明します。
一般講演: 中野 忠彦
UCLA: Advanced Education in General Dentistry
演題:
“Sequential Treatment Planning for Full Mouth Reconstruction Patient”
概要:
今日の修復治療成功の鍵となるのは、診査、診断、治療の要を明確化することにある。またどのような症例であろうとも、それを実現するためには治療のガイドラインを整理し、歯科治療の基本要素となる機能、審美性、構造、生物学を常に頭に置き、治療を進めていく必要がある。
今回、臼歯部咬合崩壊症例における咬合再構成患者に対して、包括的で順序立てられた治療計画を立案し、また治療ステップにおいてはプロビジョナルレストレーションでの経過観察、各ステージでの再評価を重視し、審美的、機能的回復を目指した症例を発表させて頂きます。
西森組 5周年講演 印刷用PDF
講演
特別講演: 閔 成弘
招待講演: 北郷 明成
一般講演: 安藤 彰啓、小野 康寛、清水 雄一郎、多保 学、中野 忠彦
(全て、日本語での講演です)
司会進行
福富 康介(東京都 代々木八幡 フクトミデンタルオフィス)
組織
大会長: 大山 哲生 (日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅱ講座 診療准教授)
実行委員長: 石崎 憲 (東京歯科大学老年歯科補綴学講座 准教授)
準備委員長: 清水 雄一郎 (東京都 練馬区 Shimizu Dental Clinic)
会場
日本大学 歯学部 1号館 大講堂
参加方法
オンラインでの応募は、終了いたしました。
参加を希望される方は、直接会場へお越し下さい。
西森組メンバーの方は、メーリングリストにてご案内します。